ゆっくりと視力低下が進行していきます。ものがダブってみえる、まぶしい、霧の中でものをみている、近視が強くなるなどの症状も現れます。
症状
目の中にあるレンズ(水晶体)が混濁すること(右図)により眼内に入る光が乱反射したり吸収されるため、網膜に正しく映像が映らなくなります。そのため、視力が低下したり、ものがダブってみえたり、霧の中でものをみているような状態になり、見えにくくなります。

原因
ほとんどは加齢、すなわち老化によるものですが、糖尿病やアトピー性皮膚炎、ステロイド(副腎皮質ホルモン)剤などの薬による副作用も一因となっています。このほか先天性のもの外傷(けが)によるもの、ぶどう膜炎を始めとする目の病気など、原因は様々です。
予防
偏りのない食事を基本に規則正しい生活が白内障予防の基本です。 一度水晶体に混濁が起こると、透明な元の状態に戻すことは出来ません。
治療
1.薬物治療
水晶体の混濁の程度が軽度で日常生活に大きな支障がなければ、進行を遅らせる点眼薬治療や内服治療が行われます。
2.手術療法
生活に支障が現れてきたら濁った水晶体を取り除き、その後に新しいレンズ(人工水晶体)をはめ込む手術が主流です。医療技術の進歩により日帰り手術が可能となりました。日常生活に何らかの支障が生じたときが手術を行う目安となります。